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稲尾賞

今年の沢村賞は、オリックス・バファローズの山本由伸投手が受賞しました。

26試合登板、 6試合完投、 18勝 、 勝率.783、 193.2イニング（投球回数）、 奪三振206個 防御率1.39、と素晴らしい成績での受賞となりました。

沢村賞は、先発完投型の投手に贈られる賞ですので、投手分業制を採用している近年では7項目の選考基準をクリアする投手がなかなか現れてこないのも実情であります。

実際に、今回受賞された山本投手も7項目中2項目をクリアしていない状態での受賞でした。

選考基準10試合完投のうち6試合完投、200イニングのうち193.2イニングと現代の野球ではなかなか達成が難しい数字でもあります。

沢村賞は、そのシーズンの先発完投型投手に贈られる最高の栄誉ですが、そもそも先発完投をさせることが少なくなってきてるので、この賞に意図に沿うような投手が少なくなっているのも事実です。

そこで、沢村賞選考委員でもある山田久志さんは、「稲尾賞」を提言しています。

稲尾賞の稲尾さんとは、日本シリーズ3連敗後に4連投4連勝というもの凄いインパクトを残した投手なのです。

このように、そのシーズンで一番インパクトを残した投手に「稲尾賞」を贈ったらどうかと山田さんは言われています。

インパクトというと、必ずしも数字だけでの選考にならなくなるかもしれませんが面白いアイデアだと僕は思いました。

昔、この賞があったら伊藤智仁さん（元ヤクルトスワローズ）もプロ1年目で受賞していたかもしれないなと感じました。

沢村賞は素晴らしい賞です。

そして、素晴らしい成績を残した投手をきちんと評価できる賞もあると、また野球の世界が広がっていくのでしょうね。



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