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伝説の走塁を考察すると、凄いことを発見した
ほぼ野球専門店アラキスポーツの荒木康です。
シートノックの練習中によく目にする光景は
投げるときのステップが一歩多い!
投げるのが遅い!(投げるまでの判断が遅い)
ということを指導者は口を酸っぱくして繰り返し伝えています。
プレーする選手側からすると、たった0.5秒くらい遅くなっただけで、なんでそこまで言われるのだろう?
それを、わかりやすく説明できる場面がありますので、今日はそこに触れてみたいと思います。
野球界において、伝説の走塁と言えば文句なしに西武ライオンズ選手(現、西武ライオンズ監督)の走塁が頭に浮かぶかと思います。
1987年西武対巨人の日本シリーズ第6戦
西武が3勝2敗で王手をかけたこの試合の8回裏にそれは起きました!
出展 【プロ野球】1987年日本シリーズ 西武vs巨人 一塁ランナー辻 センター前ヒット一気に本塁に生還 19871101 Youtube
2死1塁で、バッターがセンター前ヒットを打ったのにも関わらず、1塁ランナーの選手はホームインしました!!!
この場面で、ヒットエンドランのサインが出ていたとしても、3塁まで進塁できるのが野球界の常識なのですが…。
このとき、何が起きていたのでしょうか?
下の動画を視聴すれば、詳しく解説していますが34分55秒頃からがオススメです。
出展 古田敦也のプロ野球ベストゲーム #03「“盟主”を射止めた情報戦」1987年日本シリーズ西武対巨人 Youtube
なぜ、選手がヒット一本で本塁まで生還できたかといいますと以下の条件が揃ったためでした。
① センターのクロマティ選手の内野手への返球が遅い(捕ってからも遅いし、山なりの返球をする)という癖を予め見破っていた。
② ショート川相選手が、クロマティ選手からの返球をした後に時計回り(打者ランナーの2塁進塁を気にして)に回ってしまった。
③ 1塁ランナーの選手は、50m5.8秒の俊足
④ 西武ライオンズの選手達は、ミーティングでクロマティ選手の緩慢な返球のことを周知徹底していた。
⑤ 3塁ランナーコーチャーの伊原コーチが、②川相選手の時計周りに回るのを確認して、本塁までの突入を指示した。(まわれまわれ)
0.5秒(クロマティ選手の遅れ)+0.4秒(川相選手の遅れ)=0.9秒
選手は8m進んでいた。
結局、このプレーがものをいい、この試合を3対1で勝利した西武ライオンズが日本一を決めました。
たかが、1秒にも満たない時間が試合を左右し、されど人生をも大きく作用してくることが分かるかと思います。
小さいことかもしれませんが、だから指導者は口を酸っぱくして繰り返し伝えているのでしょうね!
さあ野球やろうぜ!
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