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ベンチ入りメンバーを決める~ある指導者の場合~
ほぼ野球専門店アラキスポーツの荒木康です。
6月3日、高校野球選手権予選の、ベンチ入りメンバー提出が行われたそうです。
愛知県は20名のベンチ入りとなります。
大所帯の高校では、狭き門だとも言えます。
このベンチ入りにまつわる話は、悲しくもあり感動もあり、ある意味高校野球の象徴とも言えるかもしれません。
選ばれる者
選ばれなかった者
その違いはどこにあるのでしょうか。
また、選ぶ者から観たサイドストーリーにもいい話がありますので、今日はそれをご紹介したいと思います。
ある学校の指導者と話している最中に、メンバー提出の話になりました。
選ぶ方としても、この時期の決断はひどく頭を悩ませるそうです。
特に、普段からスタメンで起用している選手は問題ないのですが、それ以外のベンチ入りメンバーについては胃が痛くなる思いだと言っていました。
そこで、その指導者は高校時代の恩師に相談したそうです。
「悩む気持ちはよく分る。どうしても決められないのなら、おまえが信頼を勝ち得たできる選手をベンチ入りさせたらどうだ?」
この言葉を聞いたその指導者は、ぱっと目の前が明るくなるのを感じたそうです。
そして、自分はどんな選手を信用できるのかを考えたそうです。
誰よりも早くグランドに来て練習してるやつ
誰よりも遅くまでグランドで練習してるやつ
ゴミが落ちていたら率先して拾うやつ
グランド以外の学校生活でも他の先生から良い評判を聞くやつ
自分の子供が試合に出ていなくても、いつも応援に駆け付ける親を持つやつ
これらのことを考えたそうです。
最後の親の件については実に興味深いことを言っていました。
自分の子供が試合に出ていなくても、試合の応援に来れる親というのは、そのチーム全体を応援してくれているように映るそうです。
そんな、親に育てられた子供は損得無しにチームに貢献できるとも言っていました。
また、誰よりも早く学校やグランドに来れるということは、それだけ早起きをしているということです。
そして、それより早く親(特にお母さん)は起きているはずです!
つまり、自分の子供のために一生懸命努力している姿が伺えるということです。
この話を聞いて、こんなところまで見てくれる指導者を尊敬しますし、頑張った人(選手、親)が報われることに対して凄く嬉しい気持ちになりました。
本当に本当に良い話を聞けた僕も幸せ者です。
また、この信頼を勝ち得た選手を3塁コーチャーで使うとも言っていました。
この夏は、彼の躍動する姿をしっかりと目に、そして心に焼き付けたいと思う一日となりました。
さあ野球やろうぜ!
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